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 本学の菅沼教生教授らによる共同研究論文が2009年11月26日(木)発売の英国科学誌「NATURE」に掲載されました。 本論文をご提供いただき,本学リポジトリでも公開できることとなりましたので, 雑誌掲載当時におこなわれたインタビューをご紹介します。

 なお,このインタビューの初出は,本学の大学ニュースを公開する 「AUE Monthly」第17号の 「菅沼教授らの共同研究論文がNATUREに掲載,記者レクを実施(11/20)」です。
 この初出記事によりますと, 『論文は教授を中心とする全国の7研究機関19人による共同研究で, テーマは「根粒菌の共生窒素固定に必須な宿主マメ科植物遺伝子の発見と機能解明」。 肥料から窒素を取り入れて生育する植物が多いが,マメ科植物は空中窒素を活用して生育する。 教授らはミヤコグサの根粒は形成されるが窒素固定しない変異体を研究し, 根粒に特異なマメ科植物遺伝子が共生する根粒菌の窒素固定酵素(ニトロゲナーゼ)の活性中心の形成に関与していることを発見した。 なぜ根粒菌はマメ科植物との共生によってのみ高い窒素固定能力を発揮するのかの手がかりを得た学術的に重要な研究で, NATUREも研究成果を高く評価したとみられる。今後,マメ科植物以外での共生窒素固定能力の利用が期待される。』  とのことです。こちらの記事も是非あわせてご覧ください。

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 理科教育講座 菅沼先生


菅沼先生プロフィール
  研究者総覧(日本語)





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 2009年11月20日の記者発表



リンク:
AUE Monthly 巻号一覧
(愛知教育大学のホームページにリンクしています)

菅沼教授インタビュー

インタビュアー: NATUREへの論文掲載の率直な感想を。

菅沼先生: うれしかったですね。複数の知り合いから早速,お祝いの言葉をもらいました。 生物分野では掲載は名誉なことで,最初は信じられませんでしたね。 photo
【マメ科の植物】
インタビュアー: 初めにマメ科の研究を始めたのはいつですか?

菅沼先生: マメ科の窒素固定は27年前からやってきたことになります。この間, 米国の大学でエンドウ豆の変異体を研究。1998年にミヤコグサの変異体研究を持ちかけられて共同研究。 いろいろな方のサポートがありました。実は変異体を3種いただき,そのうちの一つが今回の発見につながりました。 それは偶然ですね。

インタビュアー: 遺伝子の発見と機能解明は偶然ではありませんね。

菅沼先生: そうですね。地道に可能性を点検してきて最後に残ったものが面白い結果につながり, 今回の発見にたどりつきました。時間をかけた分,いい形でまとめることができました。

インタビュアー: マメ科の植物の遺伝子組み換えで窒素固定の能力を高めて, 生育しやすくする可能性が高まったのでは?他の作物への展望も開けたのでは。

菅沼先生: 例えば大豆も少しの肥料を使っています。その分を窒素固定能力の向上で補えればいいですし, 他の作物に展開できれば面白い研究になっていくと思います。

インタビュアー: 先生ご自身の抱負と学生へのメッセージを。

菅沼先生: いただいた変異体の一つはまだ研究中で,可能性を追求して論文をまとめたい。 また窒素固定能力を高める遺伝子は複数あるとみられ,メカニズムの全容を解明したいと思っています。 学生に言いたいのはひたすらこつこつとあきらめずに学習,研究をやってほしいということですね。 私もその思いでやってきましたが,続けていればいつか芽が出るし,評価される日が来ますよ。


(インタビュー)
 愛知教育大学広報部会



愛知教育大学附属図書館